調布と新島――海と空が繋ぐもの

私が履修した鵜沢先生の社会調査実習は、調布のコミュニティービジネスをテーマに活動しています。伊豆諸島から新鮮な魚介類や島野菜、そして島焼酎などの加工品を飛行機で調布飛行場へと運び、調布市内の加盟飲食店を中心に流通させて、島々と調布をともに活性化させようと活動している「調布アイランド」に注目し、伊豆諸島の新島で調査合宿を行いました。

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新島に到着後、調布アイランドに関わりがある場所を見学し、お話を伺いました。はじめに行ったふれあい農園は、新島の特徴的なさらさらしている土を生かして島野菜を栽培していました。ガラスアートセンターでは、明星大学出身の職人さんが働いており、新島の向山で採取できる坑火石を使用したガラス細工を作っています。坑火石でできたガラスは、薄い緑色に色付き魅力的なものでした。くさや工場を視察したとき、独特な匂いに辛そうな顔をする学生もいましたが、この工場長の藤井さんは「調布と新島を結ぶ力になれればいい」という思いから調布アイランドに協力している、かけがえのないお一人でした。

過酷な環境の中でのキンメ鯛漁――海の上から見える絶景

わたしが最も印象に残っているのは、キンメ鯛漁に立ち会わせていただいたことです。まだ真っ暗な朝3時半に宿を出発し、4時15分に出航しました。

漁は水深380メートルの深海で行います。魚群探知機、GPS、ほかの漁船の位置、コンパスなどを駆使して、釣竿をたらすところをまず決めます。そして2本の釣竿の10か所くらいに、その場でさばいたさんまを餌につけます。餌をつけたらリールを伸ばして、ひたすら待ち引きを確認します。「クックッ」とした感覚が得られたら、あるいは一定の時間が経ったら引き揚げます。1日にこの行程を10回ほど繰り返すとのことでしたが、その日は大漁だったため、早めに引き上げました。

船はかなり揺れ、厳しい環境だと実感しました。ただ出航した時、真っ暗だった海に朝日が昇って光が照らしだされたあの時の絶景は忘れられず、心が無になるほどの感動を覚えました。

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(3年 金澤駿介)

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