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三橋 正 教授
(日本宗教文化・平安時代史) 博士(文学) 大正大学大学院博士課程単位取得(1989年) 大正大学大学院博士課程単位取得/第1回神道宗教学会賞受賞/第9回中村元賞受賞、戒律文化研究会運営委員(編集委員)、日本仏教綜合研究学会評議員、神仏習合研究会幹事、『小右記』講読会代表など
研究テーマ:日本を「宗教」と「歴史」から見直す
日本にはたくさんの宗教が共存しています。また、長い歴史の中で神仏習合・神仏隔離という複雑な宗教現象が出現しました。これらについて歴史学的な実証研究を進めています。博士論文でもある『平安時代の信仰と宗教儀礼』では、平安貴族が残した大量の日記を分析し、国家的宗教儀礼の成立と展開を論じるとともに、神(神道)・仏(仏教)・俗信(陰陽道)を合わせ持つ日本的な信仰形態の源流を探りました。さらに、大化前代(古墳時代)における仏教受容や記紀神話の形成から、鎌倉時代における新仏教や神道説の成立まで、古代・中世の宗教史を総合的に研究しています。今後は、江戸時代の国学思想にみられる「天皇観」の展開や、明治時代における神仏分離までも視野に入れた「日本宗教史」を描き、異文化との「比較」を可能にする「日本文化論」を構築したいと思っています。
※2010年度は、明星大学特別研究員としてロンドン大学アジアアフリカ研究学院(SOAS)に在籍して研鑽を積むと共に、各地の宗教施設を巡っ て「比較宗教」の方法を探ってきました。
主要著書:『日本古代神祇制度の形成と展開』(法蔵館、2010年)、『平安時代の信仰と宗教儀礼』(続群書類従完成会、2000年)、『校註解説・現代語訳 麗気記I 』(法蔵館、2001年、共著)、『小右記註釈 長元四年(1031)』(八木書店、2008年、編著)。その他、二十二社研究会編『平安時代の神社と祭祀』(国書刊行会、1986年)、史聚会編『奈良平安時代史の諸相』(高科書店、1997年)、速水侑編『院政期の仏教』(吉川弘文館、1998年)、中尾堯編『鎌倉仏教の思想と文化』(吉川弘文館、2002年)、岩波講座『天皇と王権を考える』5「王権と儀礼」(岩波書店、2002年)、大隅和雄編『文化史の諸相』(吉川弘文館、2003年)、上原作和編『人物で読む『源氏物語』』(勉誠出版、2005〜6年)、鈴木靖民編『古代日本の異文化交流』(勉誠出版、2008年)などに論文を執筆。 吉原浩人・王勇編『海を渡る天台文化』(勉誠出版、2008年)、 新アジア仏教史11・日本1『日本仏教の礎』(佼成出版社、2010年)
授業では、日本の歴史や漢文を勉強するだけでなく、「神」や「仏」、暦に関する信仰を含めた「陰陽道」など、様々な角度から日本の宗教を考察してもらいます。また、学生諸君と一緒に全国の史跡をたずね、現地で歴史・宗教を体験的に学習してもらうようにつとめています。この中で、各自が独自のテーマを見つけ、その研究に取り組む中で、日本の宗教を深く理解し、国際社会で「日本」を語ることのできる「自信」をつけてもらいたいと思っています。
「ゼミでは研究を楽しめなくてはダメなんです。勉強が好きというよりは新しい発見を楽しめることが大切」と三橋先生は語る。子どもの頃、自宅近くで見つけた土器を博物館で鑑定してもらったところ、それが縄文土器だとわかった。そのときに得た驚きと感動を大事にしながら現在も研究に取り組んでいるという。最初はモノに対する「なぜ」という興味。その対象がだんだん人の気持ちに対する「なぜ」へと移り、宗教学研究へと連鎖的に広がってきたのだそうだ。「日本の文化を知ろうとする場合には必ず宗教的な考え方にぶつかります。それを理解していなければ私の研究は何もはじまりませんから」と。
三橋先生はたくさんの趣味をもっているが、そのすべてが何らかの形で研究に結びついていると言う。そのひとつが仏像だ。日本各地の仏像を見るために休日を利用して出かける。すると仏像の背景には必ず宗教があり、当然のことながらそれは研究対象でもある。このように趣味と仕事がみごとにリンクしているからこそ、裏を返せば「だから研究は楽しい」ということになるのだろう。
世の中には当たり前だと思っていても、実はよくわからないということがよくある。「ひなまつり」にはどんな意味があるのか、どうして「お盆」に墓参りをするのかなど、身近な疑問からやりたいことを自分で発見できる学生を三橋ゼミでは歓迎している。新しい視点で研究に取り組みお互いを高め合う姿勢、これが三橋ゼミのスタイルなのだ。
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