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エコマテリアル−炭化物ボードとは

炭は炭素を永久に固定

 炭の利用方法の一つとして、明星大学では図1に示すような建築内装用の「炭化物ボード」を開発しました。「炭化物ボード」は天然繊維を接着剤(20%)として、炭化物の紛体(80%)を結合した成形体です。天然繊維のセルロース繊維としては廃棄物である牛乳パックを選び、コラーゲン繊維としては皮革屑を原料としています。廃棄物を原料とすることで、環境負荷の低減にも役立つことが期待できます。

図1 炭化物ボード 1 図1 炭化物ボード 2
図1 炭化物ボード (協)ケトラファイブ製 910 mm×455 mm×10〜20 mm

木材を代表とするバイオマスは、大気中のCO2を吸収し、セルロースやリグニンとして炭素固定を行なうことにより、地球温暖化を抑制する有効な手段として認識されてもいます。しかし、廃木材や廃紙材などは、そのまま腐朽するか焼却処理するとCO2を再放出してしまう。バイオマス廃棄物を「炭化処理」することにより、初めて炭素を永久に固定化し再資源化することが可能となります。

炭の吸着効果を利用

 炭化物は多孔質であるため、細孔表面に化学物質を吸着することができます。現在、化学物質が室内空気を汚染することによって発生する、「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」などが問題になっています。これらの汚染原因は、新建材や壁紙、殺虫剤などから発生する揮発性有機化合物(VOCs)です。近年、省エネの観点から建物の機密性が向上したため、十分な換気を行わないと室内空気の汚染レベルが大きくなっています。図2に示すように、室内空気を清浄化するため、「炭化物ボード」を壁面に設置することが検討されています。「炭化物ボード」は室内のホルムアルデヒドやトルエン、アンモニアなどを吸着するため、健康住宅用の建築材料としての利用が期待されています。

図2 炭化物ボードの壁面への施工
図2 炭化物ボードの壁面への施工

利用後の処理方法

 「炭化物ボード」は接着剤に天然繊維を用いているため、廃棄の際に土壌に埋設すると、接着剤が微生物によって生分解されるため、炭化物はもとの粉体状に戻ります。図3に6ヵ月後の分解した状態を示します。農地や花壇などに埋めた場合には、土壌改良材としても機能します。

図3 土壌埋設6ヶ月後の状態
図3 土壌埋設6ヶ月後の状態

 

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